[MTG]デッキ解説・ボロスエンジェルのすべて~サイドボーディングつき~[スタン]

さて、大層なタイトルにしてしまいましたが、今週末にスタンダードショーダウンに参加しようと思っているので、備忘録も兼ね、現在の使用デッキであるボロスエンジェルについて掘り下げていこうかと思います。

このデッキはかなり調整をしたため、その過程を踏まえカードの採用理由や、サイドボーディングガイドなども書いてみました。

そのためかなりボリュームになってしまいましたが、楽しんでいただけたらと思います。

あくまで1プレイヤーの意見なので、「それは違うだろう」、「こっちのほうがいいよ」という部分もあるかと思いますが、ご容赦ください。

普段ボロスエンジェルを使わない方は「こういう動きをするのか」と、普段から使用されている方は「こんな考え方もあるのか」と思っていただけたら幸いです。

ボロスエンジェルの魅力・強さ

デッキリスト

サイドボーディングガイド

なぜボロスエンジェルなのか

何度も記事で触れている通り、現在のスタンダード環境は非常に群雄割拠となっています。

その中で結果を出すにはどうすればいいかを考えたときに、「勝ち筋が太く、毎回安定してその動きができること」そして、「環境デッキに対して、メインからメタカードを用意できること」が重要だと考えました。

そこで、その両方を満たすデッキがボロスエンジェルであると考え、構築をスタートしました。

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ボロスエンジェルの魅力・強さ

①太い勝ち筋が豊富に存在する

ボロスエンジェルのイメージは、「輝かしい天使」から「豊潤の声、シャライ」につなげ、「黎明をもたらす者、ライラ」で押し切るデッキというイメージがあるかと思いますが、それはボロスエンジェルの一面にすぎません。

このデッキの最大の強みは「パワーカードが多いため、初期手札の引きムラがほとんどない」ところにあります。

たとえば私のデッキリストには「ベナリア史」、「再燃するフェニックス」をはじめとした神話レアが18枚入っています。

もちろん、必ずしもレアリティ=強さではありませんが、一定の水準をクリアしたカードであることは間違いありません。内訳は、

3コスト帯に「ベナリア史」、「輝かしい天使」

4コスト帯に「再燃するフェニックス」、「正義の模範、オレリア」、「暴君への敵対者、アジャニ」

5コスト帯に「黎明をもたらす者、ライラ」というような形で存在します。

これらは単独でも強力なパワーカードであるため、コスト通りに唱えるだけでも処理に困ることは想像に難くないかと思います。

ボロスエンジェル相手に、これらが順番に出てきたとしても、「運が良かったんだな」では済まさないようにしましょう。

なぜならコスト通りにパワーカードが出てくることは、「ラノワールのエルフ」から「鉄葉のチャンピオン」よりもはるかに高い確率で起こりうることなのです。

もし仮に4マナのカードが引けず、「ベナリア史」を2ターン連続で唱えたとしても、5ターン目には4/2の騎士が3体で殴り、6ターン目には同様の騎士が4体で押し寄せてくるのです。

しかも、それらの各ターンは土地が全て起きているので、それに加えて「オレリア」や「ライラ」の動きもできるのです。

デッキを構成するカードパワーが高いというのは、それだけで安定して勝ちに近づくということです。

②メインからメタカードを投入できる

今環境は群雄割拠ではありますが、明確な回答が存在するデッキやカードがあります。

たとえばゴルガリに対する「トカートリの儀仗兵」はその最たる例と言えるでしょう。

デッキのメインギミックを「探検」や「ゴルガリの拾売人」に頼っているゴルガリは、場に出た時の効果を無効化する「トカートリの儀仗兵」は天敵です。

現在はこのカードも広く採用されるようになったので、メインから「喪心」といった除去が飛んでくる機会も増えましたが、それでも相手のテンポを崩し、その間に自分の動きを押し付けることができます。「後続の本命に飛んでくるはずの除去を使わせた」ともいえるでしょう。

また、赤を使う色なら採用しない理由がないほどのパワーを持つ「再燃するフェニックス」には「溶岩コイル」で迎え撃つこともできます。

タフネス4以下というと「鉄葉のチャンピオン」や「弾けるドレイク」、「ゴルガリの拾売人」、「ニコル・ボーラス」、「大嵐のジン」、「弧光のフェニックス」など各デッキのエースカードを討ち取ることができる非常に優秀なカードです。

「イクサランの束縛」もかなり信頼しているカードの1つで、こちらはクリーチャーに限らず広い範囲の追放除去であることに加えて、「同じ名前のカードを唱えられない」という効果が非常に強く、ジェスカイの心臓である「テフェリー」を抜き取ることができれば勝ちに直結するなど、今後の危険も取り除いてくれる優秀なカードです。

これらのカードがメインから投入できるのは、赤白を使うデッキの特権と言っていいでしょう。ボロスやジェスカイが根強く環境に残っているのはこれも大きな要因だと考えています。

デッキリスト

【24 lands】
⑩平地
⑥山
④断崖の避難所
④聖なる鋳造所

【23 creatures】
④トカートリの儀仗兵
④善意の騎士
④輝かしい天使
②豊潤の声、シャライ
③正義の模範、オレリア
②再燃するフェニックス
④黎明をもたらす者、ライラ

【13 other spells】
③溶岩コイル
②ショック
①裁きの一撃
④ベナリア史
①暴君への敵対者、アジャニ
②イクサランの束縛

【15 sideboard cards】
②轟音のクラリオン
③悔恨する僧侶
①封じ込め
①裁きの一撃
③残骸の漂着
②イクサランの束縛
③苦悩火

平地・山の採用枚数

これはかなりプレイヤーによって分かれるところですが、シンプルに確率から導きました。

具体的には、3ターン目「ベナリア史」や「輝かしい天使」というのは勝ち筋の一つであるため、確実に唱えたいカードです。

ここで平地が合計17枚だと「79.5%」、18枚だと「82.6%」であり、80%を超えるかどうかで判断しました。

同様に4ターン目「再燃するフェニックス」を唱えるため、山の合計枚数が15枚だと「78.1%」、16枚だと「81.6%」と平地同様80%をラインとしました。

ただ、「再燃するフェニックス」の採用枚数は2枚のため、3ターン目のアクションを重視するならあと1枚平地にしてもよいかな。とは考えています。

ショックの役割

2枚だけとられた「ショック」は仮想敵により役割が変わります。

ゴルガリやイゼットフェニックスであれば、「ラノワールのエルフ」や「ゴブリンの電術師」といった、序盤のキーカードに迷わずうち、テンポを崩していきます。

青単や赤単などアグレッシブなデッキ全般に同様のことが言えますね。

気を付けたいのはジェスカイなどのコントロールデッキに対してです。

このデッキは「ベナリア史」を除けば基本的にクリーチャーを展開するデッキではないので、5ターン目以降でクリーチャーが1体だけの時、「テフェリー」を出されることが非常に多いです。

ボロスエンジェルには速攻を持つクリーチャーがいないため、マイナスの忠誠度能力から入っても、次のターンからカウンター呪文で捌けば「テフェリー」を維持できるからです。

このタイミングで「テフェリー」を処理できるかどうかが勝負の分かれ目となるので、「ショック」を打ち込む隙を作り、「テフェリー」を処理しましょう。

もちろん、勝負が長引けば相手もカウンター呪文を構えていることが多いので、必要であれば「輝かしい天使」などを囮に使うのも良いでしょう。

逆に、「ショック」で打ち消し呪文の確認をしてから、「ライラ」や「オレリア」を着地させる動きも強いです。この辺りは臨機応変に。

捌きの一撃の役割

これは緑単ストンピィの「無効皮のフェロックス」を低コストで処理するため、または3枚目の「ショック」という印象です。

後述するサイドボーディングを込みで考えた場合、「デッキに1枠空いたので、サイドボードから1枚入れるなら何がいいか」と考えたときに採用されたカードです。

なので上記の理由に加え、ゲーム中盤でマナが浮いたときに大きいクリーチャーを2マナで取れるといいな。くらいの気持ちで、1枚のみの採用となっています。

ライラは3枚ではないのか

これは疑問に思った方も多いかと思います。多くのリストでは3枚採用なので、私も最初は3枚で回してみました。

しかしゲームが長引くと「ライラを処理できなければ負け」ということが起こりやすく、除去のためにたくさんのリソースを割いてくれるので、2枚目、3枚目の「ライラ」を処理できないことが多かったこと。

また追加の「ライラ」構えておくとで、殴って相手がブロックするかどうかを見極め、もしスルーされたなら、2枚目の「ライラ」を唱え、アンタップ状態で手番を渡すなど、多少強引な攻めができることのほうにメリットを感じたため、中盤以降確実に手札に欲しいので4枚としました。

サイドボーディングガイド

サイドボーディングについてですが、やってはいけないのが、「相手のデッキに刺さるカードを入れたために、自身の勝ち筋をつぶしてしまう」ことです。

分かりやすいのが自分がコントロールデッキを使っているときです。

極端な例ですが、例えば相手はクリーチャー主体のデッキなので4枚ある「弾けるドレイク」をすべて「本質の散乱」に変えた場合。

こうすることで相手の思惑を崩し、自分のペースに持ち込むことができますが、いざ自分が攻めに回るタイミングでも、手札に「本質の散乱」がだぶついて攻めることができない。ということが起こります。

今のは極端な例ですが、ピンポイントなメタカードというのは、「使うタイミングが来るまでは死に札と一緒」というのは覚えておいてください。

これらも踏まえ、メインデッキから「自分の動きを阻害せずに、サイド後も想定してデッキを組む」必要があるわけですね。

前置きが長くなりましたが、解説していきます。

対「緑単呪禁・ストンピィ」

「②イクサランの束縛」、「③溶岩コイル」

out

「①裁きの一撃」、「①封じ込め」、「③残骸の漂着」

in

緑単はサイズで負け、更に呪禁もちクリーチャーには除去が刺さらないということで、微不利なマッチアップであると考えています。

特に「蔦草牝馬」や「無効皮のフェロックス」、「殺戮の暴君」を処理できるかどうかが肝です。

これらを処理するために、「残骸の漂着」はフル投入します。これで大型呪禁を流したいところです。なので4ターン目まで確実に生き残るために、「鉄葉のチャンピオン」や「フェロックス」には「裁きの一撃」、「封じ込め」で対処しましょう。

「蔦草牝馬」には一見「轟音のクラリオン」が刺さりそうですが、「鉄葉のチャンピオン」以上のタフネスを持つクリーチャーに対して効果がないので採用は見送っています。

「生皮収集家」や「ラノワールのエルフ」は「ショック」でしっかり処理しましょう。

また、フライヤーを有している分、こちらの攻めが止められることはまずないので、「ライラ」で各種天使に絆魂を付与したら、ダメージレースで勝てることもあるので、攻めに転じるタイミングは見誤らないようにしましょう。

「再燃するフェニックス」はその再生能力を生かし、「殺戮の暴君」にチャンプブロックし続けることで攻めを誤魔化すことができるので、積極的にキープしたいカードの1つです。

対「イゼットフェニックス」

「④善意の騎士」、「①裁きの一撃」、「①暴君への敵対者、アジャニ」

out

「②残骸の漂着」、「①封じ込め」、「③悔恨する僧侶」

in

「ゴブリンの電術師」を処理できるかどうかで勝敗が大きく変わりますが、基本的にはメイン微有利、サイド後有利なマッチアップだと考えています。

とにかくデッキの根幹である「弧光のフェニックス」は追放除去するためのカードを投入。さらに「悔恨する僧侶」まで採用しているので、まず「弧光のフェニックス」の勝ち筋は通りません。

おそらくサイド後から「ニヴ=ミゼット」が採用されているはずなので、「イクサランの束縛」はここで合わせていきましょう。「ニヴ=ミゼット」を厚く見ないなら、「残骸の漂着」を増やすのもいいと思います。

対「青単」

「①暴君への敵対者、アジャニ」、「②イクサランの束縛」

out

「②轟音のクラリオン」、「①封じ込め」

in

かなり青単側の引きに左右されますが、トータルで五分のマッチアップだと考えています。

青がカウンター呪文でうまく守りながら攻められると負け、もたついていたら「ライラ」でライフゲインして勝ちという印象です。

なので、とにかく序盤をしのぐため、小型を捌くカードをフル投入します。

「ライラ」までマナが伸びてしまえば、ライフゲインから相手の攻めが届かなくなるので、マリガンをしてでも「ショック」をはじめとした小型の除去呪文を引きに行きましょう。

また、「再燃するフェニックス」は無限ブロッカーと化してくれるので積極的にキープしたいカードです。

対「ジェスカイ」

「③溶岩コイル」、「①裁きの一撃」、「①ショック」

out

「②イクサランの束縛」、「③苦悩火」

in

ジェスカイはカウンター呪文を打ち漏らしたら、そこからライフを詰めて勝ち。

上手くあわされて「テフェリー」が起動しはじめると負け。という微有利なマッチアップだと考えています。

また、サイド後では序盤にライフを詰めていれば、カウンター呪文で打ち消せない「苦悩火」で確実に仕留める動きも可能です。

「テフェリー」や「再燃するフェニックス」など、強力なカードが多いのでこれらに「イクサランの束縛」を合わせることが重要になります。

一見盤面が優勢でも、「絶滅の星」、「残骸の漂着」、「浄化の輝き」でリセットされてしまうので、必要以上にクリーチャーを並べるのは控えましょう。

対「ゴルガリ」

「②溶岩コイル」

out

「②イクサランの束縛」

in

ゴルガリはメイン・サイド後共に有利なマッチアップだと考えています。

サイド後は各種プレインズウォーカーに「イクサランの束縛」を合わせるくらいでしょうか。

「ビビアン・リード」や「打ち壊すブロントドン」、「暗殺者の戦利品」でエンチャント破壊をされるので、破壊された場合のプランも考えておくといいですね。

対「ボロスエンジェル」

「④トカートリの儀仗兵」、「②ショック」

out

「①裁きの一撃」、「②イクサランの束縛」、「③残骸の漂着」

in

同じアーキタイプなので、パワーカードを処理できなかった方の負けです。

そのため、厄介な「再燃するフェニックス」や「ライラ」を「イクサランの束縛」できればかなり有利なゲームになるでしょう。追放除去を多く取っているので、「再燃するフェニックス」はそこまで怖くありません。「裁きの一撃」は「ライラ」が攻撃に参加してこなくても除去できる優秀なカードです。

ただ、メインから2枚採用した「豊潤の声、シャライ」が「残骸の漂着」や「ライラ」への「イクサランの束縛」を弾いてくれるので、ミラーは微有利になるように設定しています。

「ライラ」と「輝かしい天使」で上手にトークンを生成して盤面をとっていくのがポイントです。

また、数は多くありませんが、「赤単」が増えてくれば「悔恨する僧侶」を「防御牝馬」に変えるのもいいと思います。

最近結果を出した「不滅の太陽」も、「イクサランの束縛」と1枚変えてもいいかなと考えたりしていますが、今週のショーダウンはこれで行こうかと思います。

というわけで、今までで最長の記事となってしまいました。

拙い文章ですが、ここまで長文をご精読いただきありがとうございました。

アドバイスやご意見等、コメントやTwitterにて募集しておりますので、お気軽にご連絡ください!

それでは。

コメント

  1. モーさん より:

    初めまして、記事読ませていただきとても勉強になりました。質問です。アダントの先兵はどうしていれないのですか?

    • takemulife より:

      モーさんへ

      コメントありがとうございます。
      そういっていただけると非常に嬉しいです!

      「アダントの先兵」はダメージ破壊や先頭に強く、ジェスカイに強く出れるメリットがありますが、「善意の騎士」は「ベナリア史」とのシナジーで、自身の攻めを最大化するために採用していました。
      また、「善意の騎士」はウィニー系のデッキに対して先制攻撃が強いという理由もありますが、正直状況によって「アダントの先兵」の方が強いことも多いので、ここはかなり好みだと思います。
      2コスト帯の「善意の騎士」、「アダントの先兵」、「トカートリの儀仗兵」は環境に応じて採用枚数を見極めるのがいいかと思います!

  2. edtn より:

    最近だとシャライが抜けてフェニックスが4というリストも見ますね。どうせ除去されるなら処理し辛い方という事でしょうか

    神話が多くてアリーナで組むのは大変だけれど、どれもパワーカードだからいつの間にか組めてるデッキでもありますね

    • takemulife より:

      edthさんへ
      そうですね、まさに仰る通りではないでしょうか。「溶岩コイル」や「ヴラスカの侮辱」も4枚採用は少ないので、1回でも処理が漏れると厄介なクリーチャーですからね。あとは伝説ではないので、ハンドでだぶつくことがないのもメリットだと思います。
      大会の景品や、ショーダウンから出てきたパーツで組めるかもしれないですね!